中途採用は即戦力を期待しているから、未経験可のポテンシャル採用なんてないんじゃない?と考える方がほとんどだとは思いますが、中途採用でも未経験可のポテンシャル採用はあります。

とは言え、20代の若手に限った話にはなりますが、最近の事例では20代後半で募集職種の経験がなくてもポテンシャル採用で成功したという例が連続してありました。

社員数約150名の東証二部(2022年4月からは名称が変わり「スタンダード市場」となります)の企業X社でのお話です。

ポイントは何だったと思いますか?

それは二人ともやりたいことが明確だったということです。

ポテンシャル採用がうまくいった2つの事例

【Aさんの事例】

前職では大手メーカーY社でスマートフォンのオーディオ部分を専門に電気回路設計経験を積んできました。

大学ではFPGAの論理設計やソフトウェアのプログラミングが面白く、ハードだけでなくソフトをやっていきたいという強い思いがあったのですが、新卒でY社に入社し、配属先はハードウェアの開発でした。

それでも勉強して覚えていき、スマートフォンのオーディオ部分については一連の流れを経験してきました。

業務が落ち着いたタイミングで、キャリアについてふと考えたところ、20代後半になった今、自分はやはりFPGAや組み込みソフト等、ハードの分かるソフト技術者になりたいと思い、転職を考えるようになったようです。

転職相談に来られた段階でそのような話が聞けたので、Aさんの思いが入った明確な希望が非常に良く伝わってきました。

すぐにその希望がかなえられる可能性の高いX社が私の頭に浮かんだので、AさんにX社の様々な情報を伝えました。

その後、自分自身でも色々とX社について研究してもらい、数日後にX社にチャレンジすることが決まりました。

X社に推薦する際も、説明が非常に楽でAさんの気持ちをそのまま伝えたところ、すぐに面接をしたいという話になりました。

面接では、

  • 「なぜ今の会社を辞めてまで転職を考えているのか。」
  • 「転職先で何を実現したいのか。」
  • 「転職先で自分の何が活かせて、何が出来そうか。」

といった点が大きなポイントとなりましたが、既に考えの整理が出来ているAさんは、正直な気持ちを伝え、無事内定となりました。

入社承諾するかどうかも、既に考えが整理できていたので、悩むことなくすぐに承諾し、入社となりました。

【Bさんの事例】

前職では大手メーカーZ社X社と同業界の製品開発に携わっていましたが、上流のみで実際に組み込みソフトウェアのプログラミングを経験できる環境ではなかったようです。

自分でもプログラミングしたいという思いがあり、モヤモヤ感はあったものの、それでも一生懸命取り組んできた為、一定の成果を残すことが出来きました。

そのタイミングで、社内でプログラミングの出来る部署への異動や転籍を上司などに相談したようなのですが、物理的に不可能ということが明確になり、転職という選択肢を考え始めました。

しかし、大学でプログラミングの経験があるからといっても、実務経験はない為、簡単には組み込みソフト開発職への転職は出来ません。

そうなると、業界経験や製品の技術的な知識などを活かすことが出来る同業界への転職がベストと思い、X社の情報を伝えました。

その後は、Aさんと同じ流れでX社に無事入社となりました。

企業からの視点

AさんもBさんも、心からやりたいと思っていることだったため、面接でもその前のめりな姿勢が伝わり、X社としても、こんなにやる気があるなら採用したいと思ったようです。

ただし、ここで注意しなければならないポイントとして、「やる気があります!」「どうしてもやってみたいんです!」というだけではダメです。

どのような経験をしてきた中で、どのようなことを考えるようになり、今まで得た経験や知識を転職先でどのように活かせ、転職先で何を実現したいかを具体的に説明出来るということが重要です。