「転職活動を休止します。」―このような連絡をいただくことは珍しくありません。仕事をもちながら転職活動することはいろいろな意味で大変です。「ある程度覚悟はしていたけれど、こんなに疲れるものだとは思わなかった。」と、転職活動をやめてしまう方もいます。疲弊することなくゴールまで走り切れるよう備えておくことが大切です。

応募する企業数に無理はないか

「技術職は選考通過率が低いので、なるべく多くの企業に応募した方が良い」という話を聞いたことはありますか?技術職専門でご支援している立場から見て、あまり同意できないと感じる話なのですが、実際に活動している方々にとっては、そう言われると不安になるものですよね。アドバイスどおり「多く選考が通ることはないだろう」と数多くの企業へ応募され、これにより次々と面接依頼の連絡を受けてしまい、スケジュール調整に苦労する事態になった方もいます。

応募する際には、「応募したすべての企業から面接が来ても対応可能な範囲」を考え、まずは志望度が高い企業に絞り込んで応募するようにしましょう。

選考スピードや面接回数などは企業により異なる

複数の企業に対して同日に書類応募しても、選考結果連絡が同日にもらえるわけではありません。また、面接回数も企業により異なりますし、面接後の合否連絡についてもかかる日数はさまざまです。

ご自身が想定するよりも早く(または遅く)なることも多々あります。選考が進むにつれ企業ごとの進捗に差が生じて、次選考のスケジュール調整や他社選考が途中の段階で最終回答期限を迎える企業が出てきたりと、頭を悩ます事態が起きることもあります。これを回避するには応募社数の検討と同様、ご自身の対応可能な範囲を念頭に置いて進めるようにしましょう。

準備時間はじゅうぶんに確保できるか

面接日程が決まれば、その企業について情報収集したり企業や職務内容を理解するなど準備する必要があります。また、面接で話すご自身の考えなどをまとめておくなど、しっかり準備しようと思うと結構な時間を使うことになります。

最近ではWEBによる面接を実施する企業も増えていますから、事前にネット環境も確認しておかなければなりません。

さらに準備することは面接対策だけでなく、企業によっては適性テストや英語スキルテストなどの受験もありますから、テスト対策の時間も確保しなければなりません。選考が進むということは嬉しい反面、前もって準備する時間をじゅうぶんに確保して臨む努力も大事になってくるのです。

現在お仕事をしながら転職活動をしている方は、まずはご自身の時間をどのくらい転職活動に振り向けることができるか検討してみてください。無理な動き方をすると心身ともに疲弊してしまうこともあります。結果、せっかく進んでいた選考を途中で辞退することになったり、中途半端な準備しかできずに不採用になったりと、そこまでの努力を無駄にしてしまいます。

「こんなに大変だったとは…」「こんなに疲れるとは…」とならないように「無理せず活動できる範囲はどの程度か」を常に考えながら良い結果につなげていきましょう!