転職期間期間をどう考えるか?人材業界では、3ヵ月というのを一つの基準にしているようです。全力で転職活動をした場合に、3ヵ月経っても決まらなければ、その人は『なかなか転職が決まらない人』、という理屈らしいのですが。。。

技術者/エンジニアの転職活動のスピード感

職種や業界による感覚の差異はかなりあります。

例えば、営業職であれば、スケジュール管理や、外出の機会など、普段の仕事時間の使い方に自由度があるでしょう。中には、上手く外出の予定と合わせて面接スケジュールを入れる方もいらっしゃるようです。そうすると、休みを取らずに選考を進める事が出来ます。

それに比べて、我々の専門分野である、【ものづくり業界の技術職】で考えてみると、まず拘束時間が長いでしょう。設計開発職、製造職など、全般的に決まった場所で就業しています。普段はなかなか自由に外出する機会もないでしょう。そうすると、面接へ行くには休暇を取るか、仕事が終わってからの限られた時間か、土日に面接をしてもらうか、という選択肢になります。しかし、忙しい事が多い技術職にとって、休暇はなかなか取りづらく、仕事が終わるのは夜遅く、土日も休める確約が取れなかったりします。そうすると、せっかく面接が入っても、面接日を調整するだけで一苦労になる訳です。

更に、職種によっては出張が多い技術職の方がいらっしゃいます。1週間、1ヵ月、3ヵ月、国内国外問わずに遠方へ行ってしまいます。そうすると、出張中は面接へ行けなくなってしまいます。

企業との相性も関係してきます

前項のように考えると、【ものづくり業界の技術職】は転職活動に時間がかかってしまう事をご理解頂けると思います。

しかし、企業側に理解があるかというと、意外と理解のない企業もあります。要するに、面接日程調整を待ってくれないのです。こういう企業は、忙しくないのかな?と不思議に思ってしまいますが、相性が悪いと感じてしまいますよね。

もちろん、説明すれば理解して頂ける企業の方が多いですし、説明するまでもなく理解している企業はもっと多いです。こういう相性の良い企業とは、選考もいい形で進むでしょう。

1年半の転職活動の成果

最初のキャリア相談から、約1年半経過した技術者の方が、無事に内定を頂きました。

『1年半って何社受けたんですか!?』

という質問をしたい方もいらっしゃるでしょうが、前項の通りで、それほど企業を受けていませんでしたし、受けられませんでした。

そして、内定を頂いた企業で感じた事は、【相性の良さ】です。不思議なくらいにお互いの選考スピード・ペースが合ったんですよね。

なんと、書類応募から内定まで、約5ヵ月!!

大手紹介会社さんにこんな話をしたら、驚かれるか、バカにされるかのどちらかですよね。効率悪いとか、無駄な事をしているとか。

でも、私は思うのです。内定まで至ったという事は、ベストな支援だったのだと。きっとこの5ヵ月という時間が、企業にとっても本人にとっても必要な時間だったのだと。

そして、1年半の転職活動期間分の達成感を得たのでした。