緊急事態宣言が解除となり、経済活動も徐々に元に戻っていって欲しいですが、第2波の警戒等もあり、先が見えない状況が続いています。ただ、肌感覚では、今週から各企業動き始めたかなという感じはします。

転職市場では、4月の有効求人倍率(季節調整値)が1.32倍となり、3月よりも0.07ポイント低下し、毎月下落し続けている状況です。また、景気の先行指標となる新規求人は製造業では前年同月比で40.3%も減少しています。

先の見えない状況が続き不安に感じている方も多いかと思います。落ち着きましょうと言ってもなかなか難しいとは思いますが、どのような変化が起きているのかを知った上で行動を考えることが大切です。

今回は製造業界の技術者転職市場で起きている変化についておはなしです。

売り手市場から買い手市場へ

買い手市場のイメージイラスト

転職者有利であった売り手市場から、急激に買い手市場へと変化しています。有効求人倍率を見ても明らかです。しかし、これは全体の話であって、個人個人のおかれた状況それぞれに全て当てはまるものではありません。

求人がゼロになっているのであれば、もう手の打ちようがありませんが、実際のところ求人募集している企業はあります。自分が希望する企業の求人があれば何も問題はないかと思います。

求人が減っていることや不況といった自分の力ではどうにもならないことで不安になったり焦ったりするのは非常に勿体ないことです。

自分が何をしたいのか、どのような姿を望んでいるのかを自ら分かっていれば、自分が望む企業はどこなのかが分かります。そして、その企業が求人募集しているのであれば、チャレンジすれば良いですし、問い合わせても今は募集していないということであれば、募集開始のタイミングを待てば良いのです。

自分が何をしたいのか、どのような姿を望んでいるのかが、もし分かっていないとすれば、それは焦るべきです。

「そんなこと言っても、やりたいこととか、目指したい姿なんて、どうやって考えたら良いか分からないよ。」という方もいらっしゃるかと思います。やり方はありますので、悩まれている方は是非ご相談ください。

ポイントは、金持ちになりたいとかチヤホヤされたいといった自分中心の視点ではなく、もっと抽象度を上げて自分に関わる周りの人までリアルに想像することです。

どんな変化にも振り回されない自分になれるはずです。

未経験者採用は厳しく

未経験者

企業各社は先行きが見えないとなると、必要なスキルを持つ技術者は採用を続けますが、第二新卒や未経験者といったポテンシャル採用は、減少していきます。

ゼロにはなっていませんが、実際のところ、未経験者採用はだいぶ減っています。

今後もジョブ型雇用になっていくことを考えると、第二新卒や未経験者採用が増えていくとは考えにくいです。とにかく経験させてもらえる企業を大事にしていきましょう。

Indeedや転職エージェントなどを活用し、とにかく第二新卒可や未経験可の求人情報を集めましょう。

また、「未経験だから会社に仕事を教えてもらう」というスタンスではなく、自ら学べることは学んでおくことが必要です。

ポテンシャル採用という言葉がありますが、それは単純に「未経験でも良いよ」という訳ではありません。ベースとなる知識があるとか、趣味で少しやっていたというようなことなどから、自社で活躍できるようになる可能性(ポテンシャル)があるかを見て判断するのがポテンシャル採用です。

知識であれば、書籍やインターネットなどで学べますし、手を動かすことについても、最近ではメカ、エレキ、ソフトどの分野でもある程度、自宅でできるようになっています。やる気さえあれば、PR出来る知識や経験を身につけることは可能です。

第二新卒や未経験者は厳しくて無理だと諦めずに、自ら学び、知識やスキルを身につけておくことが大切です。

未経験・第二新卒から技術者(設計職)へ転職を成功させた事例の記事は下記からご覧ください。

対面面接からオンライン面接へ

オンライン面接

自粛が続いたことで、手軽に出来るビデオ会議ツールを活用する動きが増えました。

弊社も社内ミーティングは、全てオンラインで行っています。実際に活用してみると、結構自然に使えることが分かります。コロナ終息後もこのオンラインを活用する形は続くのではないかと思います。

そして、面接もオンライン化の変化が起きています。

地方にある企業など、元々オンラインを活用した選考を行っていたところは、一次面接から最終面接、会社説明、職場見学まで全てオンラインで完結することもあります。

しかし、一般的には最終決定まで全てオンラインで簡潔できる企業は、まだまだ少ないです。実際は、一次面接はオンラインで実施し、最終面接は対面で行うという形が多いです。

全てではないにしても、面接や仕事などでオンラインを使うことが普通になってくると思いますので、使い慣れておく必要はあるかと思います。

オンライン面接で気をつけておきたいことをまとめた記事がありますので、一度下記からチェックしてみて下さい。

変化があってもキャリアを考える方法は変わらない

ひげの男性

様々な変化で不況というものは必ず訪れます。しかし、そういう時だからこそ、本質を考えるチャンスです。

転職活動は常に行うもののではないため、プロはいないと思います。そのため、様々な情報を頼りに動くことになります。そしてその様々な情報を参考にして、自分の意思で決めて主体的に動いていると思っていても、実は情報発信者の狙い通りに動かされているだけということが多いです。

下記のようなことを聞いたことはないでしょうか。

「技術者は書類選考通過率が低いから、沢山応募するべきです」
→ それは本当ですか?ちゃんと事前に正しい情報でマッチングしていればそのようなことはありません。

「転職をするなら今がチャンス!」
→ 皆が同じキャリアを考えているならあり得ますが、人それぞれ様々なパターンがあるはずです。外的要因で今がチャンスという考え方は、情報に振り回される典型的なパターンです。

もっと多くの事例はありますが、極端に分かりやすい例を挙げてみました。

変化や情報に振り回されないためには、自分がどうしたいのか、どのようになりたいのかといったこと(人生の目的)を軸にすることが大切です。

そのためには、自己中心的な視点の具体から抽象へともう少し抽象度を上げる必要があります。

細かい話は別の機会にと思いますが、自分中心の視点で物事を見て生活していると、不安になったり、情報に振り回されやすくなったりします。

そこから一つ上に上がって、その自分の周りにいる人達も含めて、自分がどうしたいのか、どのようになりたいのかといったことを考え、ありありとイメージできるようになれば、不安になったりせず、真っ直ぐに進んでいけるはずです。

情報や世の中の変化に振り回されない自分を目指しましょう!