ちょっと刺激が強めのタイトルにしてしまいましたが、意外と良く聞く話です。
とは言え、「転職エージェントにゴリ押しされた」という意味が分からない方もいらっしゃるかと思いますので簡単に説明します。
基本的に転職エージェントは求人企業に候補者の方を紹介して、実際にその候補者の方がその企業に入社するとその求人企業から紹介手数料をいただくという完全成功報酬型のモデルで仕事をしています。
その為、内定が出た途端、入社させようと必死になる転職エージェントも残念ながら出てきてしまいます。そこで無理矢理入社させられそうになり、「ゴリ押しされた!」と感じてしまうことがあるようです。
今までもこの「ゴリ押し」は良く聞く話ではありましたが、最近の出来事でこれは大きな問題と感じたことがありました。
それは弊社で転職支援をさせていただいていた20代の若手技術者Aさんのお話です。
Aさんは他の転職エージェントも利用していたのですが、「じっくり企業を見ながら考えを整理して進めていきましょうね。」と言ってもらえたようで、Aさんは「じっくり考えながら進められる。」と安心して企業の紹介を受けていたようです。
そして数社面接を受け、ある1社から内定をいただいたようなのですが、気になる点や業務内容など確認したい点がいくつかあったにもかかわらず、金曜日に内定が出て、転職エージェントから回答期限が週明けの月曜日だと言われたそうです。
自分がやりたいことが今回の会社で出来るのかの確認をしても転職エージェントが「技術的なことは分からないので直接聞いてください。」と丸投げしたり、早く内定承諾しないと先方からのイメージが悪くなるなどと煽ってきたり、非常に嫌な気持ちになってしまったようです。
Aさんは実はその企業は良さそうだなと感じていたようなのですが、転職エージェントの対応で嫌気がさしてしまい、その求人企業のイメージも落ち、結局内定辞退してしまったそうです。
こんなことがあってはいけません。
もしかしたらその求人企業は、「大事な人生の選択だからじっくり考えて結論を出して欲しい。」と考えていたかもしれません。そうすればお互い納得して入社することになっていたかもしれないのです。
我々転職エージェントは、企業と技術者の間に立って、両者にとってメリットのある仲介をしなければなりません。自分の利益だけを追いかけると皆が不幸になってしまう仕事です。
私も常に客観的かつ冷静に両者の支援を進めていくように気を付けていかなければと改めて感じた出来事でした。