就業規則を読んだことがありますか?

就業規則とは会社のルールブックです。従業員が常時10人以上の会社は作成しなければならないとされています。労働基準法に基づき定められていて、例えば時間外割増賃金に関して言いますと、労働基準法で定められている割増率25%を下回るような規則を制定してはならないとされています。

ところでみなさん、ご自身の会社の就業規則を読んだことがありますか?

就業規則は、社員であればいつでも見ることができる状態にしなければならないものですから、小冊子で配布されたり、社内サイトで公開されていたりと、常に閲覧可能な会社も増えてきました。しかしこの就業規則、読んだことのない社員さんが結構多いのです。

就業規則は勝手に変更できない

育児休業や介護休業など、時代の変遷とともに働き方も多様化し、就業規則も都度見直され改定が実施されていますが、就業規則の内容は会社側が勝手に変えることはできません。変更の内容について、従業員の代表が意見書を作成し、変更する規則とあわせて労働基準監督署へ届け出なければなりません。この場合の従業員代表は労働組合であることが多く、組合のない会社は従業員の中から選出された人が対応します。もちろん、全従業員に改定内容が周知されなければなりません。

気になることがあったらチェックしてみましょう

会社によっては、なかなか読み応えのあるボリューム感の就業規則もあります。給料のこと、特別休暇のこと、退職金のことなど、気になることがあればまずはその項目から読んでみるのも良いと思います。

ちなみに最近、「フィロソフィ」という冊子を社員へ配布する会社も増えてきましたが、これはルールブックではありません。フィロソフィは直訳すると「哲学」という意味であり、その会社の社員としての考え方やあり方を共有しよう、というものです。