転職支援という仕事を通じて多くの技術者の方に接していると、それぞれの運命のようなものを感じることがあります。

「運命なんてあるか!自分で切り開くものだろう?」

と言われてしまいそうですが、確かにそれもその通りだと思います。運命だからと言って、何も対策や努力をしないというのは違うかなと思います。

しかし、私が感じているのは、人間の力ではどうにもならない、運命ではないかと感じてしまうくらい、スムーズにうまくいく人と、どんなに頑張っても目に見えない何かの力で苦労してしまう人がいるということです。もしかしたら、まだやり切れていない対策や努力があるのかもしれませんが、それだけではないような気がします。

転職などのキャリア関連ではなく、体質を例にイメージしていただけると分かりやすいかと思います。例えば、不摂生していても病気にならない人、健康マニアなのに病気になってしまう人、歯を磨かなくても虫歯にならない人、しっかり磨いているのに虫歯になる人などなど・・・です。体質以外では、財布を落としてしまっても、一銭も盗られることなく、しっかりと手元に戻ってくる人、複数レジがあるスーパーで必ず早いレジに並べる人などなど・・・。

転職についても、じっくりと考えて「ここだ!」と決めた企業にすぐに行ける人と、どんなに頑張ってもなかなか決まらない方がいらっしゃいます。しかし、転職活動で苦労することは必ずしも悪いことではありません。

例えば、このような方がいらっしゃいました。

現職での不満が多く、転職したいと相談に来られました。常に周囲の人のせい、環境のせいにしていて、転職活動を始めても、うまくいかないとやはり周りのせいにしていました。

しかし、失敗の連続でも二人三脚でじっくりと話をしながら、冷静に分析しながら粘り強く進めて行くうちに、考え方が変わってきたのです。

すると、行きたい企業が明確になり、方向性が定まったことで、やっと内定をいただくことが出来ました。

転職活動で苦労したというプロセスを踏んだことで、入社してからは「仕事をさせてもらえることはありがたい!」という気持ちが芽生え、素直に心から真剣に仕事に取り組むことが出来るようになったようです。

相変わらず苦労の日々を送っているようですが、そのような自分の運命を受け入れ、うまく付き合っていくことで、やりがいを感じながら毎日を過ごせているとの事です。

このようにして、苦労したことで、感謝の気持ちが芽生え、結果的に充実した幸せな人生が送れるということもあります。

スムーズにうまくいく人は、それはそれで良いですが、常に苦労の連続という人は、人間的に良い味が出てきますので、自分はそのような運命だと受け止めて、うまく付き合っていけば道がひらけてきます。

日本アルテックには、そのような方が多くいらっしゃいますし、本気で応援したいという考えです。何と言っても自分達が苦労の運命ですので・・・。

苦労を楽めるように、一緒に頑張っていきましょう!