男女比でいうと圧倒的に男性の割合が多い技術職。ソフトウェア業界では女性技術者の比率が上がってきてはいるものの、弊社にご相談に来られるものづくり業界で働く技術者の女性比率はおよそ4%程度で、まだまだマイノリティ感がありますよね。

転職を考えるきっかけのほとんどは男女ともに同様の理由を挙げられますがその一方で、女性技術者のなかには女性であるがゆえの「肩身の狭さ」を感じて転職を考える方もいらっしゃいます。

女性技術者が職場で感じる肩身の狭さとは?

技術部門は右を向いても左を向いても男性ばかりという職場が多く、なかには女性は自分ひとりという環境の方もいます。

職場環境(設備面)での肩身の狭さ

「女性用の更衣室やトイレは事務室のほうにあるので、ご自身の職場からは距離がある。」あるいは、「エアコンの設定温度が合わず、とくに夏は冷房の設定温度が低いので寒いと感じている・・・」など、設備の面で悩まれていたりするようです。

また、「就業中に着用する作業服は男性向けとして用意されているので自分に合うサイズがない。特注になってしまうので、既製のものを着用するしかない・・・」といったことも”女性技術者あるある”のようです。

職場環境(仕事上)での肩身の狭さ

「女性ということで上司が気遣ってくれるのですが、逆に気を遣わせすぎているようで・・・仕事上のミスを注意されるときでも、同僚(男性社員)に対しての口調とは違います。」という声もあり、上司の方も女性技術者とのコミュニケーションは男性技術者と同じでは良くないと気遣うあまり、女性の方は特別扱いされているようで肩身が狭いと感じることもあるようです。

女性技術者の悩みを解消できる転職とは

働く人たちの多様性に合わせ、さまざまな環境の整備を進める企業も増えてきました。しかし「まだまだこれから」なところが多いのも事実で、女性技術者の方が抱えている「肩身の狭さを解消する転職」が実現するのも、もう少し時間がかかるかもしれません。

結婚や出産といったライフイベントによって、これまでの働き方を続けるのは難しいと考え、別職種へのシフトを検討する女性技術者もいらっしゃいます。身につけたスキルをいかし、かつ、やりがいを感じて働いていたとすれば、もったいない話だと思います。

「申し出ても仕方ない」「どうせ聞き入れてもらえないだろう」とご自身の意見を出さずに職場を去る前に、一度はざっくばらんに相談してみるのも良いかと思います。設備環境の面ではスペースや予算といった問題もあるとは思いますが、どこかに譲歩ポイントを見出すことができるかもしれませんし、コミュニケーションをとっていくことで、仕事を進めていくうえでのやりづらさを軽減させることにつながるかもしれません。

すでに転職活動をされている方は、応募企業で活躍中の女性技術者の方がどのような働き方をされているか聞きながら進めていくと良いでしょう。弊社で支援させていただいた方にも、結婚後の働き方に不安を抱えていた女性技術者がいらっしゃいました。そこで、在職中の女性社員と面談の機会を設けていただけるよう企業に提案。その結果、不安が払拭されて入社された事例もございます。