「面接、頑張ったんですけどね、うまくいきませんでした。」「経歴書の作成、面接対策…こんなに時間をかけて頑張っているのに、結果につながらなくて。」面談中にそんなお話を聞くことがあります。できる限りの努力して転職活動をしているのにうまくいかないのは残念ですし悔しいですよね。

しかし、結果につながらない原因のひとつとして、選考の過程で「企業がみているところ(確認したいところ)」と、あなたが「伝えたい(PRしたい)と考えるところ」が合っていないということが考えられるのではないでしょうか。

企業が見ているポイント~書類編~

 

まず、書類選考において、応募企業が見ているところはどこだと思いますか?「見ている」というよりは「目に入る」という表現の方が良いかもしれません。それは【ビジュアル】です。ここで言うビジュアルとは、書式の体裁のことです。文字フォントや全角・半角の統一感、行間のずれ、誤字脱字がないか、スーツ着用の写真が貼付されているか、などです。

 

とくに、誤字脱字については、間違った解釈をされてしまう場合もありますし、提出前にチェックを怠るタイプの人だと勘違いされてしまうこともあります。

 

応募書類は「面接につながるあなたの大事なプレゼン資料」です。書類のビジュアルは提出前にしっかりチェックするよう心掛けましょう。

 

現場からの声で確認しているポイント

 

企業においてまず応募書類に目を通すのは、採用担当の方です。採用を担当されている方は、様々な部署の募集求人に対応しています。担当の方の専門分野以外の職種を選考するポイントについては、応募部署と情報を共有して選考を実施しています。企業規模が大きいほど応募人数も多い傾向にあるので、面接に進められる人数をある程度にまで絞り込むには「キーワード」で確認しながらのマッチングが実施される場合もあります。

 

確認ポイントの例としては、CADソフトの種類といった使用経験のあるツール、担当している製品と自社製品の親和性、携わってきたプロジェクトの構成人数などです。

 

確認ポイントとなる《現場の声》は、その多くが過去の選考実績から挙げられています。「このような経歴がある人は入社してから活躍している」あるいは「入社後に実績を出している人と類似経験があるから即戦力として期待できる」と判断されるような実績が反映されています。

 

「職務経歴書はスッキリと3枚程度にまとめなくては」とか「業界が違うからあまり詳しく書かない方が良いのかも」などと考えて、応募書類の編集作業に時間を費やしていませんか?《良かれと思って》いるその頑張りによって、肝心なところ(=企業が確認したいところ)が見えなくなっているかもしれません。

 

企業によって確認するポイントは異なりますので、応募書類を作成する際には経験してきた【(あなたの)技術者としての情報】を具体的に記載し、採用担当の方に「技術部門と会ってもらおう」と思われるよう作成しましょう。

 

企業が見ているポイント~面接編~

 

書類選考と類似しますが、面接ではまず、企業が確認するポイントはビジュアルでしょう。これはそのまま見た目のことです。きちんとした清潔感のある身だしなみで臨みましょう。

 

次に態度です。《挨拶ができる、相手の目を見て話している、言葉づかい》などです。

 

意外に多くいるのは《挨拶を忘れてしまう人》です。面接では緊張していることもあり、挨拶もせず自分の名を告げず、という人もいます。そんな凡ミス対策の一つとして、日常的に自分から挨拶する習慣を心がけておくのも良いでしょう。

 

【CAN(何をしてきたのか)>WILL(何をしたいのか)】のボリューム感

 

「新たなことにチャレンジしたい」という意欲的な思いから転職を決意されている方も多いと思います。その場合面接の場面では、ご自身が「これからやりたいこと」を前面に伝えようとしがちです。しかし、企業がまず確認しておきたいポイントは【何を経験してきたのか】なのです。その次に聞きたいことは【これから何をやりたいのか】です。面接ではこの順番を念頭に置いて話すようにしましょう。

 

業務の流れやチームでの役割、学生時代の専攻など企業が確認したいポイントはさまざまですが、共通しているのは「これまで何をしてきたのか、どのような知見がある技術者なのかを聞かせてほしい」ということです。

 

そこがクリアにならないと納得感がないまま選考が進むことになってしまいますし、そのような状況ではあなたのこれからのキャリアプランを伝えようと努めても耳を傾けてもらえません。

 

面接前に伝えたいことを準備し、熱意をもって臨むのはとても良いことだと思いますが、それが《企業が確認したいところ》と合っていなければ、良い結果にはつながらないと思います。

 

何をしてきたのか(CAN)を話し、あなたの技術者としての経験をご理解いただいたうえで、これから何をしたいのか(WILL)を話すようにしましょう。

 

ご自身の頑張りどころが「これで良いのかな?」と迷ったら、ぜひいちど私たちにご相談ください。