技術者/エンジニアの皆さんとお話をしていると、ご自身の強み、PRポイントに気付いていない方が多いなぁと感じます。非常に良い経験やスキルを持っているにもかかわらず、「大したことないでしょ。当たり前のことだと思っていた。」というように折角良い部分を持っていても強みと認識せずに全くPRしないことが良くあります。

伝えなければ「ないもの」と同じですので、しっかりと自分の強みをPRしていっていただきたいと思います。

PRポイントを見つけて整理する方法については、人それぞれですので、個別相談いただくしかないです。転職で役に立つあなたの強み、PRポイントをあぶり出して企業が欲しがる技術者のレジュメに仕上げます。下記から個別にご相談ください。

強み相談ボタン(相澤)

自身の強み、PRポイントが分かったら、それは企業が求めていることなのだろうかと気になるかと思います。今回は、そういった技術者/エンジニアの転職で企業から求められるスキルはどういったものなのかについてお話させていただきます。年齢別、製品別、企業規模別で分けてご紹介していきます。

※注)年齢についての話が出てきますが、求人企業としては年齢制限を設けてはいけないので、実際には表立って求人票に記載してありません。ただし、現実的にはそのような希望があるといった、あくまでも参考までにというお話です。

年齢別

芝生

「若い場合は~」、「ベテランの場合は~」と、年齢によって求められるものは異なります。ざっくりと20代、30代、40代、50代、60代以上と分けて説明します。

今後のキャリア形成を考える上で、今自分はどのような状態で、何をどのように身につけていけば良いかの参考にもしていただければと思います。

20代

一番若い世代ですので、企業から見ると製造系の技術職の場合(IT系は別だと思いますが・・・)、はっきり言って高いスキルは期待していません。「現場から少しずつ覚えていってもらえれば良い」とか、「数年後にリーダークラスに育ってくれれば良い」など、企業としては長期的に考えることが出来ます。よって、未経験者でもポテンシャル採用として考えてもらえる求人もあります。

しかし、未経験OKのポテンシャル採用求人は、誰でもOKという訳ではありません。特に技術職の場合、実務経験はなくても良いけど、ベースとなる知識は欲しいとか、機械系や電気系、情報系の学校を卒業しているとか、趣味でロボットを作っている、あるいは電子工作をしているとか、独学で勉強をしているなどといったことは、必要になります。

「未経験OKだから、全て手取り足取り教えてくれるんでしょ?」と受け身のスタンスでは、ポテンシャル採用求人でもうまくいきません。

募集求人のポジションに必要なベースとなる基礎知識を備えているということは必須になります。理系の学校を卒業していないということであれば、何の勉強をしたら良いかを考えて実際に勉強し、そのことをPRしましょう。

また、若いということは武器になります。例えば、フレッシュで元気が良い、素直、夢をもっていてやる気があるなど、若いからこその武器は全面に出していきましょう。

20代の製造系技術者/エンジニアが企業から求められるポイントをまとめると・・・

  • ベースの知識がある、あるいは自ら勉強をしていること
  • 元気が良い
  • 素直
  • やる気がある(口だけではなく、裏付けとなる行動が必要です。)

30代

社会人経験が10年を超えてくる30代は20代の時のように未経験でもOKという求人はぐっと減ります。30代前半くらいまでであれば、場合によってはポテンシャル採用という技術職の求人もありますが、それ以上は実務経験を求められることがほとんどです。

30代ともなれば、当然のことながら技術的な経験を求められます。そしてこの辺りの年代からコミュニケーション能力も求められるようになってきます。と言っても特別なものではなく、普通に面接で会話が出来るかどうかといったものです。20代の頃は、緊張していて上手く話せないことがあっても「まぁ、面接だから緊張するよね。仕方ないかな。一生懸命だし、可能性を見てみよう。」となることもありますが、30代ともなると話が変わってくるのです。

数年後はリーダークラスとして、活躍してもらいたいと思われることがあるため、「さすがに緊張で話が出来ないのはちょっとな・・・」となってしまうことがあります。リーダー候補求人でなくともやはりそういった傾向があります。

ここで勘違いしないでいただきたいのは、上手く格好よく話せる必要はないということです。話し方は下手でも、しっかりと相手の話を聞いて、自分の考えを正確に伝えようとする姿勢が重要です。

30代の製造系技術者/エンジニアが企業から求められるポイントをまとめると・・・

  • 年齢相応の技術経験、知識(求人ポジションとピッタリの経験でなくとも良い)
  • ある程度のコミュニケーションスキル(緊張の場でも何とか伝えたいことを伝えられる等)

40代

経験20年選手という見られ方をします。この辺りからは、さすがにポテンシャル採用はありません。

自社の技術力向上や幅を広げたいという思いや、事業拡大していて単純に人材が足りず、即戦力が欲しいなどといった場合に40代の募集ポジションが出てきます。よって技術経験のマッチングは重要です。

また、「年齢が高くなると、リーダー経験やマネジメント経験を求められるのではないか!?」といった質問をされることが多いのですが、技術者/エンジニアの場合は、2パターンあると考えても良いと思います。一つはマネージャーやリーダーなどの管理職になって欲しいというパターン。もう一つは技術者/エンジニアとして専門職で活躍して欲しいパターンです。組織というのは、管理職ポジションの人数枠に限りがありますので、企業としては全員管理職候補として入社してもらいたいとは思っていません。技術の仕事をメインでやっていきたい人にとっては安心ですね。

40代の製造系技術者/エンジニアが企業から求められるポイントをまとめると・・・

  • 即戦力としての技術経験
  • リーダー経験やマネジメント経験が必須のポジションと、そうではないポジションの2パターンがある

50代

人生100年時代と言われていますが、50代の方は現状では定年まであと数年となります。企業は自社が困っていることを助けてくれる存在であること、自社に何を提供してくれるのかといったことを求めます。「これから覚えていってもらって・・・」という考えは、ほぼ持っていませんので、ご自身の経験と企業側の課題が高い精度で一致していなければなりません。

企業の課題は何であって、何を求めているのか、そしてご自身の経験をどのように活かせるのかを考え、提案する必要があります。

50代の製造系技術者/エンジニアが企業から求められるポイントは・・・

  • 企業が抱えている課題を理解している
  • 企業に何を与えられるかが明確にある
  • 企業が求めている技術経験が豊富

60代以上

契約社員や顧問と言った形が基本になります。企業としては、今までの知識・経験を活かして、アドバイスをしてもらったり、技術者育成を求めることが多いです。また、フルタイムではなく、週に数回の出社などになることも少なくありません。

専門家として、今までの経験、知識を企業に提供する形になります。技術指導や、アドバイザー、相談役、顧問といった形で、技術だけでなく、今までの人脈を活かしたサポートも期待されることもあります。

60代以上の製造系技術者/エンジニアが企業から求められるポイントは・・・

  • 専門家として、アドバイスできる知見がある
  • 今までの人脈を活かした営業等の各種サポート
  • 必要な時に対応してくれるというフレキシブルさ

製品別

new-product

年代別という切り口で求められるスキルは前述した内容を参考にしていただくとして、ここでは携わる製品別といった切り口での企業から求められるスキルを説明します。

産業機械(駆動部があるモノ)

ここでいう産業機械とは、生産設備をイメージしていただければと思います。企業で言うと、自社の生産設備の設計求人や生産設備を設計、製作し、客先となる工場に納めている装置メーカーです。

基本的に搬送部分やロボットなど駆動部のある機械装置になりますので、機械設計者の場合は動きモノの機械装置の設計経験が求められます。電気制御設計者は、機械装置の制御設計(PLC等)経験者であればベストですが、計装制御経験者でも検討いただける場合もあります。その場合は、装置メーカーではなく自社の生産設備全体の制御設計も求められる求人に良く見られます。

制御系のニーズは非常に高く、PLC以外での制御(C言語など)やPC制御の経験者などは、常に積極採用の方向です。

年齢的には、40代前半くらいまでを考えている企業が多く、年齢を重ねても比較的チャンスのある業界です。

求められるスキルをまとめると・・・

  • 機械設計職は、動きモノの設計経験
  • 制御設計職は、PLC制御経験
  • PLC制御だけでなく、C言語での制御やPC制御経験者は更にニーズ高い
  • 40代前半まで応募可能な企業が多い業界

産業向け製品(駆動部がないモノ)

温調器や計測器、機械部品などです。前述の産業機械(駆動部のあるモノ)よりは、経験内容を幅広く見てもらえる傾向にあります。

機械設計の場合は、難しい機構設計の経験よりも、設計対象となる製品で使われる材料の知識や、各種計算、加工、評価、試験などの知識、経験が求められます。

電気設計の場合は、製品によって、アナログ回路設計経験が必要な場合やディジタル、アナログ両方の知識、経験が必要な場合、あるいはディジタル回路設計経験のみでも可の場合があります。また、マイコン等、C言語でのプログラミング経験やFPGA回路設計経験もあるとプラスになる場合もあります。

ソフト設計の場合は、ファームウェア、ミドルウェア、ドライバ、アプリケーションとありますが、企業が求める部分とご自身の経験がマッチしている必要があります。ただし、前述の年齢別でお話した通り、若手の場合は、ポテンシャル採用を検討してもらえたり、ピッタリの経験でなくとも採用されたりということはあります。

求められるスキルをまとめると・・・

  • 機械設計職は、材料、各種計算、加工、評価、試験などの知識、経験
  • 電気設計職は、ディジタル回路設計、アナログ回路設計のいずれか、またはその両方
  • 組み込みソフト設計職は、各層の経験と募集ポジションが合っていること

民生品

量産モノになるため、前述の産業向け製品(駆動部がないモノ)で求められる内容にプラスして、量産モノの設計経験が求められます。

また、電気電子回路設計職や組み込みソフト設計職では、IoT関連の経験者やAIの経験者を求めるポジションも増えてきています。

年齢的には若手採用の傾向があり、30代までという求人が多いです。

自動車関連

自動車業界は、少々特殊で基本的には同業界経験者を求める傾向にあります。しかし、最近は機械というよりも電気電子制御やソフト制御よりになってきているため、異業界からの採用が増えています。

機械設計職の場合は、自動車業界でどの部分、どの部品の設計経験があるかを見られます。基本的には業界経験者で、求めるポジションの経験に近しい経験をしていることが必要になります。とは言え、若手の場合はその限りではありません。

電気電子回路設計職や組み込みソフト設計職の場合は、どこまで深く経験してきたか、自分で深く考えて課題を解決してきたことがあるかといった経験があると、業界や製品が自動車とは関係なくとも採用となることがあり、幅広く見てもらえる傾向にあります。

求められるスキルをまとめると・・・

  • 機械設計職は自動車業界経験と近しい部品の設計経験
  • 電気電子、組み込みソフト分野は異業界でも幅広く見てもらえる傾向にある
  • 異業界からの応募の場合は、自分で深く考えて課題を解決してきたという経験(プロセスを見てもらえる)

企業規模別

歩く男性

企業規模によっても、求めるものが異なります。その点を理解した上で転職活動を進めることが大切です。

大企業

基本的には若手を求める傾向にあります。35歳を超えてくるとダメという訳ではありませんが、それなりに高いスキルレベル、というよりもその求人企業で必要とされる要件に近しい経験をしていないと難しいです。

では若手であれば、誰にでもチャンスがあるのかというと、実際は学歴だったり、経験した企業がどこなのかであったり、転職回数、勤続年数などを厳しく見られるので、簡単ではありません。

と言ってしまうと夢も希望もありませんが、それは大企業の中でも超有名企業の話です。超有名企業以外にも大企業はあります。そういったところを狙っていくのであれば、年齢条件やピッタリスキルマッチでないとダメということはありません。異業界でも異製品でも自社の製品開発にどのように応用できるかを検討してもらえます。また、大企業の中でも小規模な中堅企業も同様に候補に入れていくと良いでしょう。

中小企業(中規模企業、小規模事業者)

日本の企業の約99.7%は中小企業と言われていますが、内訳で言うと中規模企業が約14.6%、5人以下(製造業は20人以下)の小規模事業者が約85.1%となっています。ちなみに大企業は1.1万社で全体の0.2%です。また、従業員数は大企業が1,433万人、中規模事業者が2,234万人、小規模事業者が1,127万人となっています。(2017年版中小企業白書より)

製造業での中小企業の定義は従業員数300人以下となります。同じ中小企業でも300人の中小企業と10人の中小企業では求められる内容が異なります。

100人以上の中小企業では、大企業ほどではありませんが組織化されているため、担当、役割が分かれています。しかし、10人の企業では、一人の守備範囲が広く、何でもかんでもやらなければなりません。

自分の担当だけでなく、色々なことを経験して、技術者/エンジニアとしての幅を広げたいという方は、中小企業向きと言えるかもしれません。

また、最近では製造業でもスタートアップ企業が増えてきました。ベンチャー精神でチャレンジしたいというかたはモノづくりベンチャーに求められています。

まとめ

今回は、年齢別、製品別、企業規模別の3つの切り口でお話しましたが、各企業毎にもカラーがあり、十社十色です。全部の企業を調べて考えるといったことは現実的ではありませんので、最終的には「出会い」とか「縁」になります。

そして、相手(企業)が何を求めているのか、そして自分はそれに対して何を提供できるのか(未経験であっても出来ることはあるはずです)といったことをしっかりと考えることが大切です。

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