私が子供の頃は、好きなことを仕事にしてはいけないと言われていました。

仕事となると厳しいから好きだったことが嫌いになってしまうとか、そんな甘い考えじゃダメだとか・・・、色々な理由があったかと思います。

しかし、色々なことが色々な方法で実現できるようになった現在では、むしろ好きなことを仕事にしたほうが、世の中に良いものやサービスを提供できるのではないかと思います。

ここで気を付けたいのが、本当に好きなのかどうかです。

本当に好きであれば、全ての時間をそれにぶっこんでいるようなヲタクであって、その道のエキスパートであるはずです。そこまで好きであれば仕事として活かせると思うのですが、「そこまでではないけど好き」ということが一般的です。ちょっとした趣味というやつです。

自動車が好きと言っても自動車というジャングルにどこまで足を踏み入れたのかということなのです。実務経験がなくとも自動車好きで知識的にマニアックであれば、例え若かったとしても企業と話が通じ、未経験でも採用したいとなります。しかし、ちょっといじったことがあるとか、乗るのが好きというだけでは、仕事にはつながりません。

また、やってみたいとか、チャレンジしてみたいという話も良くありますが、今は経験しようと思えば、個人で買えるくらいの値段で販売されているものが沢山出ています。モーター制御をやってみたいのであれば、3万円くらい出せば買えますし、ソフトウェア等のプログラミングであれば、PCがあれば出来ます。

未経験でチャレンジする場合は、「やってみたい。」「頑張ります。」は、企業側にはほとんど響きません。実際にこれから携わろうと考えている職種につながる何かを実際に独学で始めていることが、大切です。

何故なら、言葉だけよりも行動のほうが信頼できるからです。

転職支援という仕事をするようになって、私が子供の頃に聞いた好きなことを仕事にしてはいけないという意味が分かりました。「本当に好きなことじゃないでしょ!」ということだったのだと思います。本当に好きでとことん突き詰めていたなら、そんなことは言われなかったと思います。

皆さんは本当に好きなことはありますか?