転職活動を始めた方、とくに、比較的若年層の方との面談で似たような傾向を感じています。それは、どのような職種(業界)を希望しているのか、その理由をたずねた時の回答として、

「この仕事(あるいはこの会社)だったら、できるかなと思う。」

というご意見(考え?)が多いように感じらることです。やりたい仕事が無い、というわけでもないのですが「できる仕事」のなかから転職先を見つけたいと思っているようです。

応募企業を選定するポイントも、まずは求人情報の『必須要件』をチェックして「自分にはできないから応募しない。」と結論づける傾向にあります。

社会人としても技術者としても経験年数が浅い若年層の方の場合、できる事よりもできない事のほうが多いのではないでしょうか。そんな限られた『できる事』を探しだして転職活動をするのであれば、選択の幅を広げるためにも、もう少しご経験を積んでから活動をされても良いのでは…と思ってしまう時もあります。

また、「オファーレターをもらった職種なので、できるのかなと思ってエントリーした。」という話も聞きます。レジュメを見てオファーしてきているのだから、できると見込まれてのことだろうと思いますよね。そのためか、『どのようなメーカー(企業)で、何をする仕事なのか』を理解しないまま応募されている方もいらっしゃいました。早く転職したいという気持ちもあるのかもしれませんが早計な行動であり、企業に対しても失礼な話だと思います。プライベートオファーであっても応募内容はしっかり把握したうえで選考にのぞむべきです。

やりたい仕事がある場合は、まずはそのやりたい仕事に転職できる可能性について考えてい見ましょう。未経験であっても挑戦できるか、中長期的に取り組める環境があるか等の視点で企業を探してみたり、「できること」と「やりたいこと」の類似点や親和性などを検討したり、具体的に考えることでより現実的に捉えることができると思います。

やりたい仕事へ転職することがベストな選択とは限りません。できる仕事と比較してご自身の方向性を決めていけば良いと思います。双方の可能性を探りながら並行して進めていくのもひとつの方法です。

転職活動は時間も労力もを費やすものですから、「転職して良かった」「やりがいをもって仕事ができる」と思えるように動いていきたいですね。

『自分が何をしたくて転職するのか』『やりたい事は何か』を考えてみましょう。はじめは漠然とした状態で構わないと思います。そこから少しずつ業界のことや職種について調べたり情報を集めたりして、具体的な方向性を見つけていきましょう。

ひとりではなかなか大変な作業かもしれませんので、その時は私たちにぜひご相談ください。