※作成日:2019年8月22日 更新日:2021年7月23日

履歴書というのは記載する項目が大概決まっているものです。さほど時間をかけずに済みそうですが、いざ作成するとなると項目ごとに「どう書けば良いの?」「何を書くのが正解?」と疑問が出てくるところもあって、意外に時間と労力がかかったりします。今回は、一般的な履歴書の項目ごとに解説をしていきます。

PCで作って良いの?手書きにするべき?

まずは「履歴書そのものをどう作るか?」迷う方もいらっしゃるかもしれません。「手書きで作成したほうが気持ちがこもって好印象」と思われる方もいらっしゃるようですが、PCで作成した履歴書を使用することのほうが主流です。書類を郵送して応募する手段より、応募サイトにアップロードしたり、メールに添付するかたちで送付したりする応募方法のほうが多いためです。

PCで作成する場合は、フリーのフォーマットをダウンロードするなどして書式を入手し作成できますし、応募企業によっては指定書式に入力する場合もあります。一方でまれにあるのは、「面接時には手書きの履歴書を持参してください。」という依頼です。この場合は、フォーマットのみ印刷して手書きするか、店舗で履歴書用紙を購入して作成しましょう。

履歴書の用紙サイズは?

データ送信であれば用紙サイズはこだわらなくても良いと思われるかもしれません。しかし企業側では、受信した応募書類を印刷して確認することも多いので、印刷されることを想定して用紙サイズを選択して作成したほうが良いでしょう。

応募企業から指定されているサイズがある場合はそれに従い、サイズ指定がない場合のオススメはA4用紙です。履歴書の場合はA4サイズだと2ページとなりますが、一緒に提出する職務経歴書もA4で用意することがほとんどなので、かたちをそろえることができます。また、A3用紙一枚で用意しても半分に折れば同サイズになりますのでこちらでも間違いではありません。

「年月日現在」っていつ現在?

履歴書の冒頭、右横にある「年月日」。作成日を記載されている方も多くみられますが、基本的にはその書類を提出する日にしましょう。メール等で送付する場合は送信日、面接に持参する際は面接日となります。

意外に間違えている「生年月日」欄

ご自分の生年月日を間違えることはないですよね?ですがこの欄で間違えている方も多いです。みなさんが間違えやすいのは【年齢】です。通常、年齢は満年齢を記載しますので、ここで注意しなければならないのは、上記に記載している提出日現在の時点での年齢にするということです。

提出日から自動計算で年齢が記載される書式であれば間違いないですが、手入力で作成する場合は注意しましょう。提出する日付を変更するのは忘れなくても、生年月日欄の年齢を更新するのは忘れがちのようです。

「学歴」ってどこから書けば良い?

小学校入学から記載されている方もいらっしゃいますが、高校入学以降の学歴を記載するのが良いでしょう。転入学や中途退学された場合も時系列で記載しましょう。

「職歴」には社名だけで良い?部署名も入れる?

職歴は社名だけでなく、部署名や従事していた業務を簡潔に記載するとより丁寧な印象になります。ただし、数行にわたって詳細に記載する必要はありません。部署や経験業務の詳細は、職務経歴書のほうに記載すれば良いので、履歴書のほうはスッキリ見やすい内容にとどめておいて問題ありません。職歴も学歴同様、時系列で記載しましょう。

前職の会社が退職後に社名変更しているのですが

卒業校や退職した企業が名称変更されていることは、最近ではよくある話になってきました。この場合は、【◇◇株式会社(現 △△株式会社)】というように記載すると良いでしょう。

退職に「一身上の都合により」以外はあるの?

履歴書の記載例には「一身上の都合により退職」とあるので、それにならって書く方もいらっしゃるようですが、「一身上の都合」とは自己都合による退職のことです。自己都合以外の退職、たとえば企業の倒産などの事情であれば【会社倒産による退職】という具合にその旨を記載します。

経歴詐称?!年月欄の書き間違い注意

すべての年月(年月日)欄について、提出前に見直すことをおすすめします。学歴欄であれば、生年月日から換算するとスキップして大学入学していることになっていたり、留年してないのに在学年数が合わなかったりという場合があります。

また職歴欄では、1社目と2社目の在籍期間がカブっていたり、離職期間なく転職したのに1年のブランクがあるように見えたりと、ちょっとした記載ミスで経歴詐称を疑われる事態にもなりかねません。

資格・免許にあてはまらないものは?

資格・免許欄に記載できるかどうかの判断は、基本的には「公的に有効」かどうかです。勤務先の社内で有効となるようなライセンス取得や褒賞受賞などの実績があり、かつPRにつながるようなものであれば、職務経歴書のほうに記載しましょう。

趣味・特技は面接で聞かれることを想定して

好きな物事や普段から楽しんでいる事などを書きましょう。面接の進行状況によっては、趣味・特技欄の話題が雰囲気をやわらげたり、新たな進展をもたらしたりすることもありますから、聞かれることを想定して準備しましょう。

「こまかく聞かれることもないだろうから、とりあえず無難に何か書いておこう。」という気持ちで、もともと興味のないことを記載したら面接で聞かれてしまい、気まずい空気が流れた…という方もいます。

通勤時間はドアtoドア

基本的には公共交通機関を利用してかかる標準的な時間を記載します。自宅から企業所在地までの、いわゆる「ドアtoドア」でおおよその時間を算出し記載しましょう。車通勤の場合も公共交通機関を利用する場合も、インターネットで経路検索を利用すると目安となる時間がわかると思います。

また、転職が決まれば転居する予定がある方は通勤時間が想定できませんので記載せず、「採用いただけましたら近隣に転居の予定です。」といったことを記載しておきましょう。

健康状態「良好」って書かないと不利になる?

健康状態に関しては「選考が不利になってしまう」と懸念して、伝えるべきことを申し伝えず「良好」と記載して提出してしまった方もいらっしゃいます。しかしそれでは、内定をいただき実際に就業することになれば伝えなければならない事態となり、かえって良くないことになってしまいます。

前もって知っておいていただきたい事情がある方は記載する必要があります。定期的な通院や常時携帯すべきものがあるといった方は記載したうえで、面接で補足説明する準備もしておきましょう。

本人希望欄には正直に希望を書いちゃって大丈夫?

「あれこれ書くと印象が良くないかも・・・」と本人希望欄に何も書かずにいるよりは、勤務地や職種などに特定の希望がある場合は記載して問題ありません。ただし、ここで言う「希望」というのは企業の求人情報の内容をふまえて申し出るものです。

フレックスタイム制ではない企業にフレックス勤務を希望するような事を書いたり、家賃補助について規程で定められた額以上を希望したりといったことはあてはまらないことです。

おうち時間が増えているいま、キャリアの棚卸しをかねて履歴書の準備・ブラッシュアップの時間にあててみるのも良いかもしれませんね!作成上ご不明な点や聞きたいことがございましたら、エージェントにご相談ください。