最近、ロボコンを運営している方から「ロボコン参加者Aさんが大学を中退しようとしているので心配です。Aさんの就職相談にのってもらえないか。」という相談がありました。

そのロボコン運営団体とは私も付き合いが長く、大会参加者がどのような人か、どのようなコンセプトで行っているものか等を理解していたので、喜んでお受けしました。

早速、直接Aさん本人に会って話を伺いました。

Aさんは現在大学4年生ですが、事情があって4月に退学届を提出済みとの事。その理由については、ここでは省略しますが、1年生の時から毎年ロボコンに参加していて、Aさんは計3台のロボットを製作しています。

大学時代は、時間とお金をロボコンに使ってきたというような状況ですね。

Point

ロボコンと言っても色々な団体があり、ソフト制御中心のものやメカ機構中心のもの等様々です。メカ機構中心のものであれば、買い物で組み立てるだけのものではなく、材料から自分で加工して作っていくものをおすすめします。

Aさんが毎年出場していたロボコンは企画、構想から設計、試作、加工、組み立て、運転まで全て自分で行うので、就職してからもその一連の流れの経験が活かせます。例えば大会へのエントリーシートは実際の仕事で作成する仕様書のようになっていたりします。

とは言え、一人で行っているので、検討の甘さや自分にしか分からないような図面等、プロの仕事にはまだまだ及びませんが、就職活動の際の強みになることは間違いありません。

同じ新卒でも、そこでのロボコン経験をしていれば、何が分かっていて、どのようなことが出来るのかが明確ですので、私たちからの企業への推薦や面接での本人のPRが明らかにしやすいです。

私たちは基本的に中途採用の転職支援専門ですが、新卒の方でもAさんのような方であれば、若手経験者と同じように就職支援することは可能だと感じました。

学生時代にどのように過ごすかによって、技術者のキャリアのスタートが決まってくると思います。ロボコン活動をするというのは、そのいくつかある学生時代の過ごし方の中の一つの選択肢です。将来を考えた活動を学生時代に取り組むんでおくことをおすすめします。